おのののき

「さてー。やるか。」なんて意気込んでいたのに、
6月29日からずっとずーっと捕まえられてないコックローチ。

侵入してきたコックローチ一匹。ちっこいの。


それが9日の夜に突然台所の床を横切って、
咄嗟に飯碗片手に立ち上がったわけだ。
ご飯食べ終わったばかりだったんで。

だがちょっと待て。これ飯碗ですよと。


ここで勢いに任せてカポッと行けばよかったのに、
理性に邪魔をされるとつくづくろくな事がない。
圧倒的に的中面積の小さなスプレー漂白剤で狙おうとしたものだから、
隙を突かれてそのままシンク方面に逃げられた。


それから殺気立ったまま食器をせっせと洗いつつ、
無意味に振り返りながらシンクの収納扉を膝で蹴ったりしてたわけだ。
洗い終わっても片付いてもずっと余計にばこばこ蹴り続けた。

いつまで経っても出て来ない。



あらためて自分なりの正攻法である「生け捕り」を果たすべく、
紙コップに「一撃必中」を揮毫して気合いを入れ直す。
何ならもう一撃必中と一撃必殺を誓って、丸めた新聞紙片手に張り込んだ。


時々扉に蹴りを入れつつそこかしこにガンを飛ばしてウ○コ座り。

脚が痺れてきたのでシンク周りを新聞でベシーンと叩きながら扉を蹴る。

扉に蹴りを入れると見せかけつつ新聞で膝をベシーンと叩き鳴らす。

時々両腕を振り上げて丸めた新聞を振り回しながら踊ってみる。

憎い敵を思い切り叩き潰すかのように自分の頭を思い切り引っ叩く。

「あっ、けっこう痛いな、コレなら行ける」










2時間が限界だった。


しかし負けは認めるまで負けではない。
家に居る時は常に殺気立ったまま、丸めた新聞でいつでも迎え撃てるように。

偶然、この新聞にスイカ割りをしてる鳥獣戯画のイラストが載ってたんだよね。
これだったらきっと勝てるよね。



夏が終わるのと神経が磨り減るのと、どっちが先だろう。


そんな令和の戦慄、夏の陣。

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