ムジーコ

音楽専門チャンネルをつけてみたら、
激しく旋回する干瓢風ロン毛が何か言っている。

「ぼーッ、でーッ、ばーッ、ギャーッ」


洗濯板で拵えた滑り台を一気に滑走してしまった痔主の如し薄汚い断末魔。

突然ローテンポになって大人しく立ち止まったと思ったら下か上しか向いてない。
彼の前に立ち塞がるものはマイクを両手で持ったら真正面を向けない照れの類だろうか。
変な顔をしている観衆がちょうど目の前に居て、マジメな所で吹き出した過去でもあるのか。
それとも単に格好がつかないから前を向きたくないと言う理由が……何故横すらも向かない?

前髪の隙間から世間を覗いていたい心理なら良く解るが、
そう考えている内にいよいよ暴風域の干瓢にしか見えなくなってきた。

この干瓢に勇ましくも郷愁を思わせる鉄道唱歌・第一集を歌わせたら
何となく面白いかも知れない。


♪汽笛一声新橋を
♪はや我汽車は離れたり
♪愛宕の山に入り残る
♪月を旅路の友として


“汽笛”はヴォーカルを除いた四人がタイミング良く発せねばならない。

果たして一から六六まで耐えられるだろうか。
あんまり長いので草津、良くても琵琶湖あたりで沈む気がする。




チャンネルを回す。


ブラックミュージックの大半は緩慢に手旗信号をしつつバウンドする
ガリの狸色か重そうな狸色で、どれも一様に歯が真っ白だ。

我が国ニッポンの場合もやはり緩慢にバウンドするのだが、
あの狐色からして時折服を引っ掛けたメンマのように見える。
大型のものはLサイズの味付けゆで卵で良いだろう。
どれも歯はウス黄色く、たまに金色の歯が挟まってたりする。

さて、あれは一体何ミクロンまで叩いた金なのだろう。K14ですか、K18ですか。

そこだけ歯磨き粉を避けて、などの注意事項は有るのだろうか。
コンパウンドが必要なのではないか。


流れてくる歌は数曲同時に流したり適当に継ぎ接ぎしてもバレない具合がハンパねえ印象。




ああ、「悲しき天使」が頭からなかなか離れてくれない。
iPodから完全消滅したものと思い込んでいたカチューシャもまだ居座ってる。
シャッフルしてアコーディオンの音色が流れてくると数日は耳ダコ地獄必至、忘れるにも必死。

心に残る音楽も大事だが、耳に残るかどうかと言う点も重要である。

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